ご挨拶

初めまして。千本満花(ちもと みつはな)と申します。端唄演奏家として活動しております。

端唄と聞いて初めて耳にする方もいるかと思いますので、簡単にご説明させていただきます。

端唄とは、三味線歌曲の種目名。「江戸端唄」ともいい江戸中期から末期にかけて、江戸市中で流行した三味線小曲をいいます。代表的な曲として<春雨><夕暮><梅にも春>などの庶民的な曲で大衆音楽として今でも親しまれています。端唄を土台として、小唄やうた沢節が生まれました。小唄は爪弾きなのに対して、端唄はバチを用いて弾くのが特徴といえます。

まあ一言でいいますと、江戸時代に江戸っ子の庶民が気分よく弾き歌いしていた。今でいうところの歌謡曲(ポップス)のようなものです。勿論江戸時代にはカラオケなどなかったので宴席の場で三味線伴奏に合わせて歌い踊るというような遊び方をしていたんだと思われます。昔も今もそんなに変わりませんね。お酒が入って気分がよくなり、三味線の音色と歌声でますますお酒がすすむ…と、いったところでしょうか。現在では落語の出囃子、芸者さん、お正月などの伝統行事の際に使われていますので、日本人でしたらどこかで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。聞いてみたら「あ~この曲聞いたことある」というものもあるかと思います。

しっとりとした曲から粋で軽快な曲がある端唄の魅力や楽しさを一人でも多くの方々に知っていただきたく、日々稽古に勤しんでおります。楽しい時も嬉しい時も悲しい時も辛い時もいつでも私の傍にはお三味線がおりました。夏の暑い日の演奏では背筋がヒヤッとすることもありますし、逆に冬の寒い日はほわっと暖まるような気持ちにさせてくれる大事な大事な存在です。

一年を通じて四季折々の草花や、移り行く景色、そこに映るありのままの自然の美しい姿を眺めると心が落ち着き、時を忘れ心がすーっと和みます。端唄のみならず、邦楽は直接的な表現はせず、間接的な表現を致します。例えば花の種類からその季節を感じさせたり、状況や心情を連想したりします。日本人の美徳とされるものの一つではないかと思います。三味線の音色に合わせて美しい言葉で表現される端唄を聞いて頂けたら幸いです。

本日は千本満花のホームページをご覧いただきありがとうございます!今後も活動情報や報告も含めて発信させて頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。また、関係者各位、日頃よりお世話になっております方々、応援してくださっている皆様方におかれましては、この場をお借りして心より感謝申し上げます。端唄演奏家として、益々頑張って参りますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

千本満花

 

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